デュボン/Dvonn
Kris Brum作 (2001)
2人/20分
BGG/PG
「ギプフ・プロジェクト」というシリーズ作の中の一作。
2人専用。運の要素ゼロ。
非常に知的な雰囲気。
お酒を飲みながら静かにたしなみたいタイプのゲームだ。
コマはプラスティック製だが、大きめでなかなかいい質感。
何もないボードに互いに1つずつコマを配置するところから始める。全部置いたらプレイ開始。
(どういう配置が有利かはわかりづらいので、しばらくはランダム配置でもいい)
【ルール】
1) 白が先手。以下のルールでコマを移動していく。
・自分のコマを1マス隣に動かし、そこにあるコマの上に重ねる。
・2つ以上重なったコマ(=スタックと呼ぶ)は、一番上に乗っているコマのプレイヤーのもの。
・スタックは重なっているコマの数だけ直線上をジャンプ移動する。
2つ重なっていれば2マス先。3つ重なっていれば3マス先へ。これはぴったり丁度でないといけない。
・コマがないマスには移動できない。つまり必ず別のコマに重なっていく。
・周りを他のコマに取り囲まれているコマは動かせない。
2)すべてのコマは、赤いコマ(=デュボン駒と呼ぶ)と繋がっていなければならない。
繋がりが断たれたコマは消滅する。
3) 動かせるコマがある場合は必ず動かさなければならない。動かせるコマが無いときはパス。
4)動かせるコマが互いにひとつも無くなったらゲーム終了。
自分のコマが上にあるスタックを積み重ね、数が多い方が勝ち。
自分のコマを1マス隣に動かし、そこにあるコマの上に重ねる。
重なったコマは一番上に乗っているプレイヤーのコマとなる。
2コ重なっていれば2マス、直線上にジャンプする。
これはぴったりその数でなければならない。
すべてのコマは赤いデュボン駒と繋がっていなければならない。
例えばこの状況で、白プレイヤーが手前にあるコマを移動させるとどうなるか?
緑で囲った部分のコマが孤立。
繋がりが断たれたコマは消滅する…!
諸行無常……。
ケース2:
今度はこの状況で。
白が3枚のスタックを移動させると…
赤いデュボン駒が移動したことで、緑の部分が孤立。
消滅…!
コマの移動は必ず他のコマに重なるようにしなければならないので、だんだん動ける先が無くなる。
移動できるコマがひとつもなくなったところでゲーム終了。
ボードいっぱいにあったコマがたったこれだけに集約された。
最後に自分のコマが上にあるスタックを重ね合わせる。圧倒的大差で白の勝ち。
総評:
シンプルなルールでありながら盤面がダイナミックに変化。
「へ~、こうなるのかぁ~」と予想できない展開が楽しいです。
グラス片手にまったりと研究したいですね。
(2015.12)
勝つためにどうしたらいいか?少し考えてみると…
終盤でコマの移動先がなくなり、動かしたくないのにしかたなく移動、
その後ずっとパスで相手のターンが続く…
という展開になるとまず勝てない。
そうならないために、
・相手の動けるコマを減らし、
・かつ自分の動けるコマを減らさない
よう心掛けなくてはならない。
具体的には、
a) できるだけ相手のコマに乗る。自分のコマに乗らない。
相手のコマ同士が潰し合うように仕向ける。
b) 相手のコマが移動できる先にあるコマを移動し空き地にする。
自分のコマが移動できる先にあるコマは温存する。
c) 分断で相手のコマを大量に減らす。逆に分断されないようにする。
といったところが指針のひとつだろうか。
(まだまだ考えるべき点は多そうだ)
メモ
赤いデュボン駒3つを、白プレイヤー、黒プレイヤー、白プレイヤーと交互に配置したら、
次に自分のコマを黒、白、黒、白と交互に置いていく。先手は白。