ごきぶりキッチン/Bugs in the Kitchen
Peter-Paul Joopen作 (2013)
2-4人/15~20分
BGG/PG
うちはDSを買わない主義だ。
息子(小2)は私に似てゲーム好きで、ものすごく興味を持っているが、うちは買ってくれないことを理解しており「欲しい」とも言わない。一方、小学生男子のDS所持率はおよそ3分の2ぐらいで、全員が持っているわけではないが半数は超えているという印象。「外遊び」と称して子供たちが公園のベンチなどでDSしている姿をよく見かける。息子もそれを横から眺めたり、時々やらせてもらったりしている。しかし彼にとって一番エキサイティングな遊びは生き物を捕まえることだ。
夏休みに近所のひとつ年下の子たちと仲良くなり、よく遊ぶようになった。その子たちも虫が好きだったので気が合ったらしい。セミ捕りテクニックを披露したり、カブトの幼虫をおすそ分けしたりと交流を深めていた。ところがある日、そのうちの1人が新しいDSのソフトを買ってもらい、虫取りをやめてDSに夢中になってしまった。息子は大いに悲しんだ。翌日、その子が挨拶してきても息子は無視した。私は怒った。息子は泣いた。号泣する息子に「DSは一週間もすれば絶対飽きるから、その時また仲良く遊べるように機嫌よく待ってなさい」と言った。
というように、DSを持たせないのもけっこう大変なことだ。
友達が家に来る時もDS持参で、スキあらばDSで遊び出す。
しかし最近(これは非常に感心したのだが)、息子が私のボードゲーム・コレクションから遊べそうなやつを引っ張り出し、「これで遊ぼう」と友達同士でやるようになった。もちろんルール説明は息子。
が、しかし、小学生低学年男子が集まってやるにはボードゲームというものはいささか地味過ぎるようだ。わりとすぐに飽きてしまい、あるいは面白さが伝わる前に終わり、友達は再びDSをいじり始めたりしてしまう。
うむぅ…………。
ここは息子を応援したいところだ。
しかしDSに負けないくらい小学生男子を惹きつけるポテンシャルを持ったボードゲームか…
…ってことで注目したのがコレ。
(私の)友人宅でやらせてもらって息子がドハマリしたゲーム。
サイコロ振って出た目の壁を動かし、電池でブルブル動くゴキブリを自分の穴に誘導する。
動画を見れば一瞬で理解できる内容。楽しい。
が、大人同士が繰り返しプレイするタイプのゲームではけしてない。
「面白いけど、まぁ1回やればいいかな…」
という感じなのだが、息子にはクリーンヒット。あきれるくらいずっとやってる。
これなのか?
小学生男子にはこれなのか?!
と思って、前述のようなエピソードもあり購入することに。
また本来ゴキブリは1つなのだが、こちらのサイトで複数匹入れているのを見てゴキブリも追加購入。
これは本当に導入しない理由がないくらい良いオプションだった。
箱の裏に書いてある図だけでほぼすべてわかるくらいシンプルなルール。
ボードの下はこうなっている。(かっこいい!)
で、さっそく近所の子供らと何度か遊んでいたので息子に感想を聞いてみたところ
30分くらいはやっていたが、やはりDSには及ばない、とのこと(笑)
でもよくこのゲームを運んでいるので息子はお気に入りのようだ。
総評:
見た目のインパクトが強烈で、他のボードゲームとは一線を画す引き寄せ力。
小学生男子のための接待用として意外と出番は多そうです。 (2015.9)